もっと日常遣いに漆器を使いましょう

漆器は英語ではジャパニーズと表記されるそうです

焼き物のイメージが強い和食器ですが、外国の方から見ると、本当に日本独特といえるのは漆器のことです。

木材を削って器の形に作り上げ、それに漆を何度も塗って仕上げるのがとても珍しい工法とされています。

確かに、他の国の器に漆を使ったものはほとんど見られません。

日本特有の文化といえるでしょう。

和食の季節ごとの料理に赤や黒の漆の色が映えて、器と料理の両方を引き立てるものであることは間違いありません。

美しい漆の仕上げは、器だけ見ていても素晴らしいものですが、料理と一体化してより一層の美しさを表現できるのです。

しかし、漆で仕上げた皿やお椀は、濡れたままにしておくと傷みやすく、逆に乾燥させすぎると割れたりひびが入ることがあります。

そのため、長期に保存する正月用の重箱などは、油紙などに包んで大切に保管する方が多いです。

お雑煮用のお椀も、紙や布で丁寧にくるんでから桐の箱に収納している方もたくさんいらっしゃいます。

漆を塗った器には緊迫などを施す場合も多く、一年に数回しかお使いにならない方も見受けられます。

手入れの煩雑さも相まって、出番が少なくなっているようです。

でも、せっかく日本特有の器なのですから、もっと普段使いに使うのも良い事です。

愛着がある器だからこそ、日々の生活の中に漆器を取り入れてみませんか。

最近の物は、きちんと水けをふいておけば、それほど傷が出るものでもありません。

どうぞ、お使いになって良さを再確認してください。